イラスト制作ソフト

デジタルイラスト制作は
ソフト選びも重要なんです

最近、パソコンを使ったデジタルのイラスト制作が注目を集めています。
その背景にあるのが、高精度のデジタルイラスト制作ソフトの普及により、だれでも簡単にプロレベルのイラスト制作が可能になったからです。
そこでこのサイトでは、そんなイラスト制作に適したソフトを紹介していきたいと思います。

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Illustratorでイラスト制作

Illustratorは、PhotoshopやPainterのような「ペイント系」「ラスター系」と呼ばれるソフトとは基本構造が異なる「ドロー系」ないし「ベクター系」と呼ばれているソフトウェアです。
ドロー系ソフトウェアでは、画面に描かれる全ての直線や曲線が座標データと、その座標を結ぶための計算式で表現され、その計算結果に従って描画が行われる仕組みになっています。
そのため、図形の形や大きさを変更しても、新たな情報を元に再計算が行われ描画されるので、ジャギー(曲面や斜めの部分に現れるギザギザ)が発生したり、細部の機密さが失われるといった画像劣化が生じません。
つまり、解像度に依存せず、自在にサイズを変えられる特性を持っています。
元々は、PCに表示したり印刷するための文字を、どんなサイズでも美しく表示・出力するために培われた技術なのですが、それを応用して線や図形を描くように開発されたソフトウェアなのです。

Illustratorでイラストを制作する際には、線(パス)や図形(オブジェクト)をどんどん組み合わせて描くやり方が基本となります。
例えば人の顔を描く場合、顔のシルエットを描いたパーツの上に、目や眉、耳、鼻、口、髪の毛、さらには影や輪郭線といったパーツを加えていくことで絵を構成するものです。

描画に計算式が使われるソフトウェアですが、それはあくまでもソフトウェアの内部で行われている処理の話です。
実際にイラスト制作する際にそれらを意識するものです。
線を描く際、主に使われるのは「ペンツール」です。
ペンツールは「アンカーポイント」と呼ばれるポイントを打ちながら、そこから伸びる「ハンドル」を操作することで線を描きます。
このやり方で描かれる線を「ベジェ曲線」と呼びますが、独特の操作感を持ったツールゆえに使いにくいと感じる人も多いことでしょう。
しかし、操作に慣れるにしたがって、あらゆる線を自在に引くことができ、とても便利なツールと感じるようになることでしょう。
他にもペンツールよりも自由な線が引ける「鉛筆ツール」が用意されていますし、Illustrator CS2以降のバージョンでは、スキャナーなどを使って取り込んだ線画を、自動的にトレースできる「ライブトレース」という機能が搭載されています。 それらを組み合わせて使えば、より簡単に作業を進めることが出来るようになります。

Illustratorは線や面を描くことが得意というその性質から、整った図形やフラットな色面を利用した表現に向いていると思われがちですが、最近のバージョンではブラシ機能が大変充実し、アナログ的なタッチを表現しやすくなっていますし、図形の透明度を設定できる「透明効果」など、表現の幅を広げてくれる機能も搭載されています。
イラスト制作の独特なタッチを生かすための表現テクニックが蓄積されてきて、実際にIllustratorでイラストを制作するイラストレーターには、ドロー系ツールで描いたとは思えないような、アナログ的な風合いを表現している人もいます。
表現機能が充実すれば、サイズや色味の変更が容易である点や、パーツの再利用がしやすい点など、ドロー系ならではのメリットも改めて大きなものであると感じられるようになります。
デジタルでイラストを制作することの意識を再認識する部分でもあります。